生産者インタビュー
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豊頃町の農業
-酪農-
田頭 保・綾子さんご夫妻
牛と地域への愛をもって営む
酪農家としての暮らし
憧れの地・北海道十勝で
酪農家への道をスタート
畑作や漁業のイメージが強い豊頃町ですが、酪農も盛んに行われています。豊頃町の湧洞地区で酪農を営む、田頭保さんと綾子さんを訪ねました。
保さんは埼玉県生まれ。東京の大学で畜産を学び、卒業後は渡米しファームステイをしながら酪農を学んだそうです。帰国後に目指したのは北海道。「広い土地で牛を飼うには、北海道以外にない」という思いが強かったとのこと。奥様の綾子さんも「酪農をやるなら十勝」というイメージがあったと言います。そんな二人の想いが届いたのか、豊頃町で離農する酪農家が現れ、田頭さんが経営を継承することに。憧れの地で酪農家としての道をスタートさせました。豊頃町ではじめて受け入れた新規就農者だったといいます。
酪農をやってこれたのは
地域の人のサポートと牛への愛情
「酪農をやってこれたのは、地域の人のサポートのおかげだ」と、保さん。役場や農協の人たち、近所の農家さんらが、二人を心配して見に来てくれ、ピンチを救ってくれたり、手伝ってくれることもあったそうです。「当時も感謝はしていたけれど、年々有難く思うようになりました」と、綾子さんも話します。
また、牛への愛情も原動力のひとつです。搾乳作業を中心に、餌やりや健康状態の観察、牛舎の清掃など、生き物を扱う仕事ならではの大変なことがたくさんあります。
特にはじめて何年かは子どもも小さく苦労が多かったそうですが、牛が好きだからこそ続けられたそうです。リビングには、かわいい牛のオブジェがたくさん飾られており、牛への愛情を感じました。
愛する町で今を楽しみながら
営む酪農と日々の暮らし
お二人はそれぞれ町の活動にも積極的に参加しています。保さんは増え続けて問題にもなっているエゾシカ対策として、エゾシカの狩猟活動を。綾子さんは、町内の酪農家女性による「チーズ工房夢みるく」のメンバーとして、自分のところの牛乳を使い、ナチュラルチーズを製造・販売しています。
自分たちが住む豊頃町を住みやすくする保さんの活動と、町や特産品の魅力をアピールする綾子さんの活動に共通するのは、地域への愛情。「近年ジュエリーアイスで注目が集まっている豊頃町。とかち晴れと呼ばれる空は快晴だし、景色や星空も綺麗。食べ物もなんでも美味しい。豊頃町の良いところをもっとたくさんの人に知ってもらえれば嬉しい」と、田頭さん夫妻は笑顔で話してくれました。